阪急バス路線物語(BLOG ver.)

阪急バス・阪急田園バスが運行する京阪神地区を中心に、「バス停」とその風景を撮り続けています。

阪急バスよ、京都を目指せ!(3) -1953年8月 桂線は七条大宮への延伸を果たした-

 連載コラム『阪急バスよ、京都を目指せ!』第3号です。
 今回は、京都市内への乗り入れを果たした支線の運行内容を見てみましょう。
 京阪バスから淀川右岸各路線を譲受するとともに、阪急バス・京阪バスが相互に運行エリアへの乗り入れを果たしました。
そして、大阪・京都間を直通する京都急行線(京都線、京阪線とも)の幹線路線の誕生にあわせて、1953年8月1日、京都方面では桂線(阪急東向日町~阪急桂)が阪急桂~七条大宮間、大原野線(阪急東向日町~下条[現:南春日町]・大原野)を阪急東向日町~国鉄向日町~久世橋間をそれぞれ延伸させました。

 1953年6月の免許認可を受けた書類から、当時の路線内容を見てみましょう。

▼路線図(1953年6月 認可時)
(1958年9月10日、京都線:東寺南門~小畑橋間を久世橋・西国街道経由に経路変更したルートも併記)
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▼時刻表(1953年6月 認可時)
桂線(阪急東向日町~物集女~阪急桂~七条大宮)
阪急
東向日町
物集女 阪急桂 七条大宮 七条大宮 阪急桂 物集女 阪急
東向日町
7:00 7:10 7:20 7:20 7:30
7:30 7:40 7:40 7:50
7:30 7:40 7:50 8:10 8:00 8:10
7:50 8:00 8:20 8:30
8:10 8:20 8:40 8:50
8:30 8:40 9:30 9:50 10:00 10:10
8:50 9:00 9:20 11:30 11:50 12:00 12:10
10:40 10:50 11:00 11:20 13:30 13:50 14:00 14:10
12:40 12:50 13:00 13:20 15:30 15:50 16:00
14:40 14:50 15:00 15:20 16:20 16:30
16:00 16:10 16:50 17:00
16:30 16:40 17:10 17:20
17:00 17:10 17:30 17:40
17:20 17:30 17:50 18:00
17:40 17:50 18:10 18:20
18:00 18:10 18:40 18:50
18:20 18:30 19:10 19:20 19:30
18:50 19:00 19:20 19:40 19:50 20:00

大原野線(久世橋~阪急東向日町~下条[現・南春日町]~大原野)
久世橋 国鉄
向日町
阪急
東向日町
灰方 下条 大原野
7:00 7:15 7:17
7:45 7:50 7:55 8:10 8:12 8:15
8:50 8:55 9:00 9:15
9:50 9:55 10:00 10:15
10:50 10:55 11:00 11:15 11:17
11:50 11:55 12:00
13:15 13:20 13:25 13:40
14:35 14:40 14:45 15:00
15:35 15:40 15:45 16:00
16:35 16:40 16:45 17:00 17:02
17:35 17:40 17:45 18:00 18:02 18:05
18:40 18:45 19:00
大原野 下条 灰方 阪急
東向日町
国鉄
向日町
久世橋
7:17 7:20 7:35 7:40 7:45
8:15 8:18 8:20 8:35 8:40 8:45
9:20 9:35 9:40 9:45
10:20 10:35 10:40 10:45
11:18 11:20 11:35 11:40 11:45
13:00 13:05 13:10
14:05 14:20 14:25 14:30
15:05 15:20 15:25 15:30
16:05 16:20 16:25 16:30
17:03 17:05 17:20 17:25 17:30
18:10 18:13 18:15 18:30 18:35
19:00 19:15

▼運賃
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▼各路線の終焉
 せっかくの京都市内への路線延伸も、時代が流れ、いずれも廃止されました。
[桂線]
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 もともとは京阪バスの路線で、桂山崎線(桂~大山崎間11.2km)として移譲されました。1951年5月8日に許可を得て、6月1日より運行を開始。1953年6月5日に京阪バスと京都市との協定により七条大宮への延長が実現(1953.年8月1日より運行開始)。さらに1966年7月19日に樫原~阪急桂間の路線変更免許取得(25日に実施)。1971年4月23日には阪急桂~物集女~川島六ノ坪町2.0kmの免許を取得(26日に開始)などを行いながら、阪急東向日~阪急桂~七条大宮の区間を運行していました。 
 1970年代からは阪急バス全線で、他社と競合し運行回数が少なく、かつ旅客の利用が少ない路線の整理がはじまった。これにより、1974年9月4日の向日営業所管内路線再編によって、京都市バスとの競合路線である阪急桂~七条大宮間4.9kmの廃止されました。
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 阪急桂~七条大宮間が廃止になってから、桂線は[1]阪急桂~樫原~物集女~阪急東向日系統と、[2]阪急桂~(樫原・物集女・川島六ノ坪町)循環系統の2系統のみの運行となりました。しばらくこの路線形態が維持されていましたが、2003年3月16日に阪急電鉄京都線に「洛西口駅」が開業。これがきっかけとなり、桂線の大半の停留所が新駅の徒歩圏内になるとして、阪急桂~物集女及び川島六ノ坪町間の計3.8kmが廃止に踏み切りました。これにより阪急東向日~阪急桂間の[62]系統(旧[2]系統)と、朝夕には阪急桂~川島六ノ坪町間を循環する[61]系統(旧[1]系統)が廃止、阪急桂~阪急東向日の路線は消滅したのです。 
 なお、廃止される2ヶ月前の2003年1月27日の向日出張所管内路線再編によって、系統番号も変更され、[61][62]系統となったが、たった1ヶ月少しという短命で終わりました。この改正では系統番号は変更されたが時刻の変更は無かったため、標柱の時刻表は最後まで[1][2]系統で残っていたものも多くありました。 
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 桂線廃止以降、出入庫の関係や新たに新設された洛西ニュータウン線の運行開始により阪急東向日~川島六ノ坪町(現:洛西口駅)間の運行は継続して行われました。2007年9月現在で、阪急東向日~物集女間は平日7、土曜5、日祝4便と桂線が運行されていた頃の平日15便、土日祝12便の半数以下となり、対して物集女~洛西口駅間は平日合計11便、土日祝合計8便だったのが曜日によっては3倍以上に増便していました。また物集女~阪急桂間についても京都市バスや京阪京都交通が運行しており、代替交通は確保されています。

[大原野線]
 向日市・長岡京市・大山崎町地域の住民輸送は向日営業所の管轄下にありました。1977年に京都七条車庫を売却したことで、京都線と向日営業所管轄の路線網の再編成のために、新たに大山崎営業所を新設することとなったのです。
 さらに運行エリアの開発が急速に活発化していたことから、旅客需要に対応すべき輸送力の増強、効率的な路線網の再編成、向日営業所を分化し、新しい大山崎営業所は主として長岡、免許試験場、若山台各線の輸送を担当する営業所として発足となりました。また、向日営業所は、大山崎営業所の出張所として桂、大原野、洛西ニュータウン、水無瀬・東向日各線の輸送を担当することになりました。こうした路線網の再編成に伴い、1982年7月15日に路線再編成を実施したのでした。
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 この1982年7月15日路線再編成には、京都市内の乗り入れを廃止。京都線では、交通渋滞の著しい京都市内での流動旅客の減少や、京都市バスとの競合などの状況があったことから、下久世~河原町御池(9.87km)の市内中心部への乗り入れ系統である阪急水無瀬~馬場~河原町御池系統は廃止し、最寄鉄道駅(阪急電鉄は水無瀬・長岡天神・東向日、国鉄は神足・向日町)の各駅に接続するローカル的な運行系統(水無瀬・東向日線)に変更となった。これにより、京都線の枝線として延伸された大原野線の久世橋系統についても、南春日町~灰方~久世橋系統が廃止され、国鉄向日町~南春日町の現在の系統となりました。

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