阪急バス路線物語(BLOG ver.)

阪急バス・阪急田園バスが運行する京阪神地区を中心に、「バス停」とその風景を撮り続けています。

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国鉄八尾駅前(こくてつやおえきまえ)

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 八尾市安中町3丁目、JR八尾駅北側にあった停留所。1958年6月1日、阪急・京阪・近鉄・国鉄の4社協定運行による吹田八尾線(国鉄吹田駅前~国鉄八尾駅前)の運行開始に伴って新設された。阪急バスでは1984年4月1日に八戸の里駅前~国鉄八尾駅前間6.5kmを廃止することで当停留所も廃止となった。その後も、近鉄バスによって千里丘~八尾系統の運行が行われていたが、1996年12月20日で廃止されてた。

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 旧バスのりばから八尾駅に向かって撮影。かつては駅北東(写真右側)に国鉄バスの転回場もあったそうだ。

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 現在の近鉄バス「JR八尾駅前」停留所は駅北西側に設置されている。

2016.4.16
 概要
 吹田八尾線・吹田守口線は文字通りJR吹田駅から大阪市東郊を通る旧中央環状線を経由してJR八尾駅まで至る路線(このほか地下鉄守口にも路線を広げていた)。 この吹田八尾線は、阪急の他、周辺にエリアを持つ近鉄・京阪とおよび城東貨物線を持つ国鉄(JR)との4者による共同運行だった。
 1977年に途中経路の鴻池、1984年に八尾から撤退し、東大阪市にある八戸の里駅までの路線とするが、さらに1993年には京阪門真市駅までと短縮した。これ以降、淀川右岸の摂津市・千里丘駅と淀川左岸の京阪守口・門真市駅とを結ぶ路線として運行を行うが、ほとんどの区間で重複する大阪モノレール線の開通により廃止となった。

路線図 
line_yao.jpg   
※阪急バスが運行していた区間・停留所のみ記載。 
※「
モノレール南摂津駅」は仮名称。大阪モノレールの南茨木~門真市延伸時に摂津市は吹田八尾線の南摂津駅乗り入れを計画し駅前のバスベイを設置したが、吹田八尾線の休止は摂津市にとっては「寝耳に水」の事態であり、結局乗り入れは実現しないまま休止(後に廃止)になってしまった。この代わりとして、吹田~相川~摂津鳥飼系統が南摂津駅東口ロータリーに乗り入れることになった。 



略歴 
1.競合、そして運行開始 
 1948(昭和23)年3月、淀川の鳥飼大橋が開通と同時に府道豊中布施堺線が貫通した。阪急バスでは、吹田・守口・布施・八尾などの各衛星都市を結ぶバス路線を設定すれば、地域住民の交通利便の向上、大阪市を中心とする都市間の経済交流に寄与できるとの構想のもとに、各々の事業エリアを有する同業者、近鉄・京阪とともに、1954(昭和29)年10月に吹田・八尾線のバス路線免許申請を行う。 
 この申請を知った国鉄バスは、城東貨物線の代行輸送という名目の下に、民営3社と同一地域に新路線設定の免許申請をする競合事案となった。 
 長期にわたる紆余曲折の結果、1958(昭和33)年5月28日、申請した4者に免許が交付されることになり、吹田・八尾線競合問題は終結した。この際、阪急バスでは国鉄千里丘駅前~守口市駅間7.2km・河内橋本~国鉄や尾駅前10.2km・庭窪町~国鉄鴻池新田駅前7.5kmの免許を新たに取得している。 
 翌6月から民営3社と国鉄を含めた4事業者は、おのおのの運輸協定に則り、営業を開始した。 
なお、阪急バスでは吹田~八尾系統の運行を6月1日、吹田守口系統の運行を9月21日に開始している。
 
2.モータリゼーション化の波を受けて(減便、鴻池系統からの撤退) 
 こうして大阪市東郊の各衛星都市を結ぶ吹田八尾線の輸送需要は順調に増加傾向にあったが、昭和40年代(1965~1975頃)におけるモータリゼーション化により、路線上の交通停滞は、バス運行を阻害し、長距離運行路線の条件下では、定時運行の確保が困難となったため、利用客は他の電車や自家用車といった交通機関に移り、利用客数は一気に激減していった。 
 この頃、阪急バスでは各地域で路線休廃止・減便改正を行っており、この吹田八尾線も例外ではなかった。1975(昭和50)3月15日に各社一斉に運行回数の削減に踏み切った。と当時に、3月10日に協定した「共通乗車制に関する運輸協定」に則り、削減と同時に4社共通乗車の取り扱い利用を開始、通学通勤者に対して、4社のいずれにも利用可能な共通定期券を販売し、減回対策の一環とした。 
 1977(昭和52)年4月1日、阪急バスでは茨田~鴻池~河内橋本3.5kmを廃止、吹田~鴻池系統の廃止に踏み切った。 
 1979(昭和54)年10月7日からは、現在のJR吹田駅バスターミナルへの乗り入れを始めた。 
 この頃の運行系統(1975.3.15改正) 阪・・・阪急、京・・・京阪、近・・・近鉄、国・・・国鉄 
  ・国鉄吹田~地下鉄守口(阪、京) 
  ・国鉄吹田~地下鉄守口~茨田~河内橋本~国鉄八尾(阪、近、京) 
  ・国鉄吹田~地下鉄守口~茨田~鴻池新田~鴻池~河内橋本~国鉄八尾(近、阪、京) 
  ・国鉄吹田~茨田~河内橋本~国鉄八尾(国、阪、近、京) 
  ※起終点停留所は国鉄吹田、地下鉄守口、国鉄八尾のみのため、区間系統は無しの模様 
  ※この当時、吹田・八尾直通系統は30.0km、180円。 

3.八尾からの撤退と国鉄の撤退 
 1984(昭和59)年4月1日、阪急は八尾から撤退、八戸ノ里駅前~国鉄八尾駅前間6.5kmを廃止し、最長系統を吹田~八戸ノ里と短縮化した(八戸の里駅前周辺0.04km延長)。これと同じ時期に、国鉄は吹田~松下厨房器、近鉄は千里丘~八尾、京阪は阪急と同様の路線系統に短縮、この時点で吹田~八尾間を全走する系統は消滅した。これは、当該路線の交通渋滞の慢性化に伴って、長距離用旅客が減少の一途をたどり、もはや都市間輸送としての機能を失ってきたことから、4社で直通系統の全廃について協議を重ねていたものである。しかしながら、沿線7市の強い存続要望や監督官庁の指導によって、全廃への経過措置として、旅客利用実態に合わせて短絡系統化を実施したものである。このとき、国鉄吹田~地下鉄守口間のローカル系統については、京阪・阪急それぞれ2回を減便し、乗務系統数の削減を図った。
 ◇阪急バスによる運行変更
  ・廃止区間:八戸の里駅前~国鉄八尾駅前:6.5km
  ・廃止停留所:宝持、友井、穴太神社前、八尾表町、国鉄八尾駅前
  ・名称変更停留所:東八雲→地下鉄大日南口・地下鉄大日
  ・運行回数の変更
   国鉄吹田駅前~国鉄八尾駅前 1/2→廃止
   国鉄吹田駅前~地下鉄守口~国鉄八尾駅前 1/0→廃止
   国鉄吹田駅前~八戸の里駅前 新設→2/2
   国鉄吹田駅前~地下鉄守口 7/7→5/5

 1985(昭和60)年10月6日には、従来 守口系統が地下鉄守口を起終点としていたのを、京阪守口市駅まで乗り入れるようになった。吹田八尾線のうち守口系統は京阪・阪急の2社による共同運行を行っていた。地下鉄守口~京阪守口市駅間の0.9km延長を延伸することで、京阪守口市駅への乗り入れを果たした。この路線延長によって、昼間時間帯の京阪百貨店への買物客の増加を見込み、吹田市・摂津市方面から鉄道駅の短絡輸送を目的として、旅客の利便の向上を図った。のち、1987年6月10日には
吹田守口線の地下鉄守口~京阪守口市駅間の路線変更を行った。(0.1km延長、0.13km廃止) 
 ◇運行内容
  ・路線延長区間:地下鉄守口~京阪守口市駅 0.9km
  ・運行系統:国鉄吹田駅前~京阪守口市駅:13.6km/13.2km 5/5便
  ・新設停留所:京阪守口市駅
  ・運賃:特殊1区160円、2区180円
   国鉄吹田駅前~市場~摂津市役所前:1区
   市場~摂津市役所前~庭窪郵便局前~京阪守口市駅:1区
   庭窪郵便局前~京阪守口市駅:150円

 1987(昭和62)年4月1日には、国鉄が民営化される際の合理化の一環として、国鉄バス東大阪線(国鉄吹田駅前~松下厨房器前系統)が廃止された。この代替輸送として、吹田八尾線では、門真・三番間において門真市駅停留所を新設し、国鉄吹田駅前~門真市間を1日1往復運行することとなった。
 ◇運行内容
  ・新設する停留所:門真市駅
  ・共通乗車:4月1日以降、国鉄発行の定期券・回数券は共通乗車の取り扱いを行わない。

4.平成期~廃止まで 
 平成期に入り、阪急バスでは1993(平成5)年7月1日、JR千里丘駅前広場完成に伴う、路線再編が吹田摂津線とともに行われた。従来、JR千里丘で折り返し場所がなかったことや、交通渋滞による定時運行ができなかったことなどから、大幅な赤字となっていた。しかしながら、1992年10月に柱本営業所が開設されたことや、今回のJR千里丘駅前広場が整備されるなど、沿線かんきょうが変わってきたことから、路線再編したものである。なお、新設された駅前広場では、吹田八尾線は2番のりばで守口・門真・八戸ノ里・八尾方面行き、3番のりばで吹田摂津線とあわせてJR吹田行きの乗り場とした。
 吹田八尾線については、対策を講じたところで、恒常的な赤字路線となっている現状は変わらず、収支改善策として(1)JR吹田~京阪守口市駅間の運行回数は維持、(2)門真~八戸の里駅前間の運行を休止、(3)日祝ダイヤの新設 などにより、対応しようとした。
 ◇運行内容
  ・路線延長区間:JR千里丘駅周辺 0.2km
  ・路線休止区間:京阪門真市駅~八戸の里駅前:9.1km
  ・移設停留所:JR千里丘
  ・休止停留所:門真、松下厨房器前、二島、焼野、茨田、河内橋本、
        七軒家、長田橋、御厨橋、八戸の里駅前

 1996(平成8年)12月20日、阪急バス・京阪バスはJR吹田~JR千里丘間を、近鉄バスはJR千里丘~JR八尾間を廃止した。これにより吹田八尾線は、阪急・京阪の2社による千里丘~守口、門真系統の2系統のみとなり、また全体的に運行本数の減回、さらには日祝日運行の廃止と、大きく事業変更を行った。 

 1997(平成9)年8月22日、大阪モノレールの門真市駅延伸とともに、吹田八尾線の運行を休止。

 1999(平成11)年7月1日、吹田八尾線の休止区間15.8kmを廃止、吹田八尾線は完全に消滅した。 

時刻表(クリックすると拡大します) TX!>H.N 
S60.12.15改正(吹田守口線を京阪守口市駅へと延長) 
yao_601215.jpg  
S62.4.1(この改正で国鉄が撤退、阪急は門真市駅に乗り入れ) 
yao_620401.jpg  
S63.3月末現在の路線系統
・JR吹田駅前~鳥飼大橋北詰~八戸の里駅前 21.6/20.7km 250円
・JR吹田駅前~摂津市役所前~鳥飼大橋北詰~京阪守口市駅 13.6/13.2km 190円
・JR吹田駅前~鳥飼大橋北詰~門真市駅前 12.2/11.8km 210円
H5.7.1 
(JR千里丘駅前新ターミナル乗り入れ及び京阪門真市駅~八戸の里駅前間9.1kmを休止)
yao_050701.jpg  
H8.12.20 
(JR吹田~JR千里丘間の運行を廃止、運行回数調整と日祝運行の廃止)
yao_081220.jpg 
H9.8.22 
 吹田八尾線運行休止(6.2km) このときに南摂津駅に乗り入れ(延長0.4km) 
H11.7.1
 吹田八尾線路線廃止(15.8km) 

その他 
 阪急バスが標柱を管理していたのはJR吹田~鳥飼大橋北詰間。 庭窪郵便局前~焼野は京阪バス、茨田~国鉄八尾駅前間は近鉄バスが担当。
 運賃区界はJR吹田~庭窪郵便局前間を阪急バスの運賃率に。庭窪郵便局前~焼野は京阪バス、焼野~国鉄八尾駅前間は近鉄バスの賃率に合わせる。 
 吹田市役所前~国道千里丘間では急行運転を実施。吹田北口、吹高口、岸部、市場、国道千里丘に停車。この急行運転区間では在来路線の停留所標柱のほかに、吹田八尾線専用の標柱を設けていた(国道千里丘を除く)。なお、JR千里丘~鳥飼大橋北詰間については在来路線の標柱と共用していた。

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